尾崎ふみ緒

人は奇っ怪、世は不可解

よくある勘違い

『南海泡沫事件』というのは、決して南海ホークスの身売り騒動のことを指しているわけではなく、Image By Wikimedia Commons『ボストン茶会事件』は断じてボストンのお嬢さま方がお茶会で乱闘騒ぎを起こした事件、などということで...
人は奇っ怪、世は不可解

その時歴史が(3ミリくらい)動いた

かつてNHKで『その時歴史が動いた』という番組があったのをご存じかしら? この番組の司会者だった松平定知氏といえば、NHKのエースであり、看板アナウンサーとして長年視聴者にお馴染みの人だったけど、同時に、《酔っ払ってタクシーの運転手をぶん殴...
人は奇っ怪、世は不可解

清く正しい全体主義の作りかた~図書館戦争 in U.S.A.~

*この記事自体は2023年に書いていたものなんですが、はてさて、この先どうなることやら……(深~~~~~~~い溜め息)。 兄の影響で、洋楽には小学生の頃から聴くようになった。最初の頃は兄が聴いていたハードロック(エアロスミスは神)が多かった...
人は奇っ怪、世は不可解

偉大なる俗物

エリザベス2世の在位が長くて皇太子時代の印象が強いせいか、現国王のチャールズ3世と言われても未だにピンと来なかったりする。 すみません。病気の完治と家庭円満(ホントにね!)を祈ってるんで許してください。 さて、調べてみると、チャールズという...
短編小説

砂の城

朝彦伯父に、以前から話があった結婚話がとうとう決まったことを告げると、一瞬右の眉が引きつったように上がったのが見えたくらいで、他はいつもと変わらずつまらなそうな顔をしただけだった。 わたしはそんな伯父の思惑など気にせず、話を続ける。「お父さ...
連載小説【狂おしい棘】

狂おしい棘 第二話

それは日付が変わり、三月二日になったばかりの時刻だった。 その時、ソヴォク共和国連邦第一副首相であり、政治局員でもあるラヴレンチー・メリアは、自宅にある地下の部屋で、その夜を一緒に過ごした少女相手に思いを遂げた直後だった。 息を弾ませ、事を...
短編小説

マイ・スウィート・ナイトメア

意識が戻ってオレが思ったことは、「これで死んだら、世間は絶対オレのことを指差して笑うんだろうな」 ってことだった。それだけは何とか避けたいな。このまま死ぬなんて、死んでも死にきれないってもんだ。 倒れた時と動悸はそれほど変わらず、息をするの...
人は奇っ怪、世は不可解

本当に可愛いだけだった場合のとある一例

流行りに全然ついていけない人間なので、『かわいいだけじゃだめですか?』というタイトルを見て、「へぇ、若い子に(イザベル・)アジャーニが人気なのか~」 なんて思ってたもんですが、全然違ってた上に、そもそもイザベル・アジャーニの映画の方は『可愛...
不道徳シネマ

万国の乙女よ、愛のために死ぬこと勿れ

今では配信サービスの方が主流なので、レンタルショップは行く機会も少なくなったし、それに伴って店の数も減っていく一方ですな。 でも、たまに行くと結構面白かったりするものなのよ。 画像が並んでいる画面をスクロールして受け身で流し見しているだけよ...
短編小説

スケッチ・オブ・ラブ

私がアンゲリカと過ごした時間は、彼女の短い人生の最後、たかだか数年程度でしかない。家族でも友人でもなく、ましてモーリスのように生涯を誓い合うほどの絆を持ったわけでもない。私はせいぜい、数多くいた総統の小間使いの一人にすぎなかった。 しかし、...
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